スティービーのミディアム・スローの曲、Ribbon in the sky(リボン・イン・ザ・スカイ)です。
1コーラスが16小節という非常に短い曲です。普通の曲のようなサビが無く、モータウン的な考え方(曲は短く、リスナーに憶えやすいもの)が根底にあるような気がします。
1コーラス(AセクションとBセクション)を少し詳しく説明すると、1コーラスの最後の部分のみにトニック・コードがあらわれるという形をとっています。
譜面(PDF書類))上ではリハーサル・レターBの8小節目、エンディングの最後の部分(リハーサル・レターFの8小節目)にしかでてきません。
Bの7、8小節目
Cの7、8小節目
曲の大部分を構成しているのはEbm7|Fm7,Fm7/Bb|(Key of Dbにおいて)というコード・パターンです。
転調を2回しますので、Em7|F#m7,F#m7/B|(Key of D),Fm7|Gm7.Gm7/C|(Key of Eb)も同じコード・パターンです。
このコード・パターンを繰り返すとメジャーの雰囲気は出ず、最初のコードがトニック・コード(I m7)として聴こえてきます。
また最初のコードのルート音をスタート音としてこのコード・パターンのそれぞれのコードの構成音をスケール状に並べ替えると、ドリアン・スケールが出来上がります。
曲の大部分を構成しているコード・パターン(Key of Dbでの部分)
(調号を使用せず臨時記号のみで表記しています)
リハーサル・レターAとBの8小節目のコード進行も興味深いものです。
7小節目の3,4拍目のコードはGb/Ab、つまりAb7(sus4)で、このコードはKey of Dbのドミナント・コードです。
このKeyでこのAb7(sus4)に進行すると、誰もが次にトニック・コード(Db)が来ること予想(期待?)します。