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Lately(レイトリー)/ Stevie Wonder(スティービー・ワンダー)

Lately のコード進行(フル・コーラス)MIDIデータ 
Latelyのコード進行(フル・コーラス)PDF書類  lately_chord.pdf へのリンク
 Lately のコード進行の分析(PDF書類2部に分けています) lately_aly1.pdf へのリンク
lately_aiy2.pdf へのリンク
 
スティビー・ワンダーのバラードです。
キーはDbで途中からGb(3分16秒あたりから)に転調します。
すごく綺麗で聴きやすい曲なのですが、途中の転調するセクション(スタートから3分4秒あたりから)はかなり複雑な手法を使っています。
スティビーの凄いところの一つは音楽的にはかなり難しいテクニックを使っているのにそれを聴き手に感じさせないでメロディの印象深さだけを与えてくれることです。この曲もそのような曲のひとつです。

2011.5.18にこの曲をブログに投稿したのですが、譜面例が小さく非常に見ずらかったのでブログの内容、譜例、MIDIファイルをこの
ページに載せます。内容が重複してすみません。

スティビー・ワンダーのLatelyでの転調 スティビーの曲はどれも親しみやすく、メロディも口ずさみやすいものばかりです。
けれどもいざ曲をコピーしてみるとコード進行が普通のポップスでは使わないような斬新なコード進行を使っているものが多くみられます。
普通そのような斬新なコード進行を使用した曲というものはそれなりの癖(アク)というものがメロディに影響するものなのですが、彼の作品はそのような難しいコード進行を使っている事など感じさせない、普遍的なポップスになっています。
ここでは彼のバラード曲であるLatelyで説明してみます。AAB形式の曲で、前半2コーラスKey of Dbで進行し、転調のためのセクションを経て、Key of GbでBセクションに入りさらにエンディングの最後でKey of Ebに転調して終わるというトリッキーな構成の曲です。
コード進行として一番注目するポイントはKey of DbからGbに転調するセクションです。このセクションはただ単純にGbに転調するという形ではなくEbm7Fm7Gbm7Abm7と進行しAMajor7に入った時点でKey of Emajorに調性が代わり、Bm7C#m7の時点でKey of Amajorに調性が代わり最後にC7(#11)を介してKey of GbmajoのIV、つまり転調したBセクションに入るという、連続したピボットコードモデュレーションを使っています。
ピボットコードモデュレーションとは転調のテクニックの一つで前の調と後ろの調の両方ともに機能(ローマ数字でアナライズできる機能)を持たせたコード(ピボット・コード)を使って転調させるものです。
この転調の特徴は前のキーの機能もピボット・コードが持っているので聴き手が意識しないうちに(知らないうちに)転調ができるという、いわば”だまして”転調させることができます。この部分の例をあげて説明しましょう。
譜面を入れてみました。まず最初に前のキーであるDbのスケールを弾いてからコードを弾きます。AMajor7のコードのところで一度止めて今度はKey of EのダイアトニックコードでAMajor7G#m7F#m7EMaj7と弾きます。(何の違和感も感じないはずです)
最後に新しいキーであるEのスケールを弾いています。どうでしょう?知らないうちに転調してしまいました。ピボット・コードはAbm7です。
Key of DbではこのコードはVm7と解釈され、Key of EではIIIm7としてアナライズできます。つまりその次のコード,AMajor7で新しいKey(ここではKey of E)になります。
(AMajorは新しいKeyのIVMajor7です)結構面白いテクニックなので研究してみるとよいですよ!Latelyの詳しいアナライズ僕のページで載せてますのでどうぞよろしく!



 
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