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Passion Dance(パッション・ダンス)/McCoy Tyner(マッコイ・タイナー)

マッコイ・タイナーのリーダー・アルバム、Real McCoy(リアル・マッコイ)の1曲目、Passion Dance(パッション・ダンス)です。僕がこの曲を初めて聞いたのは高校1年生だったと思います。その前から、結構コルトレーンを聴いていたので、マッコイが好きでした。この曲がすごくカッコよく、ジャズ喫茶に行くたびにリクエストしたものでした。僕はこの曲を何回も聞いたことで、初めてモードのアドリブの展開のさせ方について、ひとつイメージ(調性からアウトさせる)を持てるようになりました。言い換えると、この曲のマッコイの演奏から、「アドリブにおいて調性からどの様にアウトさせるか?」というものを学んだ気がします。

Passion Dance(テーマ部分)
Passion Dance(Theme)のScore(Piano/Tenor Sax/Bass)(PDF File) passion_dance_theme_score.pdf へのリンク
Passion Dance(Theme)のMIDI DATA
Passion Dance(Theme)のLead Sheet(PDF File) passion_dance_lead_sheet.pdf へのリンク

アドリブはF ミクソリディアン演奏されるのですが、曲(テーマ)は3種類のモードで作られています。Aセクション(16小節)はFミクソリディアン、Bセクション(8小節)はBbフリジアン、Cセクション(6小節)はEbドリアン最後の2小節はコーダル(Chodal)な進行に変わりBb7、C7(#9)と進行し、Aセクションに戻る形で構成されています。マッコイはAセクションのメロディをテナーのジョー・ヘンダーソンとユニゾンで演奏していますが、フレーズのリズミック・アタック部分でF ミクソリディアンで和声付け(Voicing)しています。ここでのVoicingは通常のコードではなくスケールの音を4度構成で積み上げるテクニック(Voicing in 4th、あるいは4th Voicingと呼ばれています)を使っています。4度構成のVoicingでは単純に4度を積み上げるだけではなく構成音をオクターブ転回させる場合もあり、ここでは右手のみでVoicingをおこなっているようで、このオクターブ転回を使っています。
F Mixolydian Scale
※丸で囲まれている部分がリズミック・アタック部分
 
Bセクションではピアノはメロディを想定し、その下に同様にVoicingしています。モードがBbフリジアンに変わるのでVoicingの構成音が変化します。
V7)
Bb Phrygian Scale
Cセクションの最初の6小節はEbドリアンで作られています。ここではベースとピアノの左手のユニゾン・フレーズでスケールの5度音Bb音を強調し、ペダル・ポイントの効果を出しています。ここでは4度構成の和音を使用せず、従来の3度構成の和音でモードを表現しています。最後の2小節はBb7(Key of FでのIV7)C7(Key of FでのV7)でAセクションに戻ります。
Eb Dorian Scale

Ad-Lib(McCoy Tyner Solo)
       

     
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